かぐらぎのBlog

チケットの値打ち

面接時に「どうして日本で働きたいか?」の問いには
例外なく皆、「お金」と「家族の為」を理由に上げます。
当たり前ですよね。でなければ、わざわざ異国に行って働く訳がないのですから。
この時、私の会社での採用予定数は2名、面接応募者の人数は28名でした。
面接会場へ集まるのは、当然皆自費です。
バスで数時間、船で1日、飛行機でなんて人もいます。
お金を稼ぎたいから面接に来ている彼らは、お金を使ってやってくるのです。
なので、彼らの必死さは語らずともひしひしと感じられます。
10回、20回と面接に来る者もザラにおります。
そして、その交通費用も借金して来るのがほとんどなのです。
もし採用が決定しても、そこから約4~5ヶ月は入寮し、日本語とルールを
習得しなければいけません。当然この間、仕事は出来ませんので
これまた借金。聞けば日本に来るまでに作る借金は、日本円でだいたい
3~40万円ほどのようです。彼らがそこまでして手に入れようとしている
日本行きのチケットとは彼らにとって、それだけの価値なのだという事です。