かぐらぎのBlog

カテゴリー別アーカイブ: 日記

チケットの値打ち

面接時に「どうして日本で働きたいか?」の問いには
例外なく皆、「お金」と「家族の為」を理由に上げます。
当たり前ですよね。でなければ、わざわざ異国に行って働く訳がないのですから。
この時、私の会社での採用予定数は2名、面接応募者の人数は28名でした。
面接会場へ集まるのは、当然皆自費です。
バスで数時間、船で1日、飛行機でなんて人もいます。
お金を稼ぎたいから面接に来ている彼らは、お金を使ってやってくるのです。
なので、彼らの必死さは語らずともひしひしと感じられます。
10回、20回と面接に来る者もザラにおります。
そして、その交通費用も借金して来るのがほとんどなのです。
もし採用が決定しても、そこから約4~5ヶ月は入寮し、日本語とルールを
習得しなければいけません。当然この間、仕事は出来ませんので
これまた借金。聞けば日本に来るまでに作る借金は、日本円でだいたい
3~40万円ほどのようです。彼らがそこまでして手に入れようとしている
日本行きのチケットとは彼らにとって、それだけの価値なのだという事です。

面接

前日にフィリピン入りしてから、マイナスイメージを持ったまま臨んだ面接でしたが
面接会場に到着した瞬間、整列したフィリピン面接者が一斉に
「おはようございます!!」
この表現が適切かわかりませんが、本当に軍隊のようでした。
現地送り出し機関より、当日参加者の履歴書を受け取り、面接進行の流れを
説明されました。5人一組で面接し、最終に絞り込んだ人数で再度面接をして
決定するという流れになっていました。
よくありがちな面接の質問をし、これまたありがちな返答をしていくのですが
その時に気が付きました。
「あれ?えらい行儀いいな。」「恥ずかしがり屋が多い?」
「もっとグイグイこないの?」
当然面接ですので、彼らも猫を被った面接用の彼らなのでしょうが、
物をグイグイ売り込みに来る、ねだる、のイメージを持ったまま面接に挑んだ私は
この時、なにか拍子抜けしてしまいました。
【面接の様子】

🎊祝🎊 予選通過 !

弊社、実習生のクルス ロメル マラシガンが
一般財団法人 戸田みらい基金様 主催の
第1回 建設業の外国人技能実習生による日本語スピーチコンテスト
に応募し、見事に最終審査進出が決定いたしました。🎉🎉🎉
本選でも、持ち前の明るさを充分に発揮してもらいたいと思います。

がんばれ、ロメル!!

初フィリピン

私がフィリピンへ初めて行ったのは約5年ほど前になります。
当時はドゥテルテ政権の麻薬対策真直中で、正直治安に不安を抱えながらでした。
空港からガイドの車で首都マニラへ近づくにつれ、たくさんの高層ビル群が
見えてきます。「あれ?想像してたよりも、全然都会やん。むしろ凄いな。」
マニラにあるホテルへ向かう車中の窓から見た風景は、
まさに大都会へと向かっていく感じでした。
が、すぐに最初の衝撃がやってきました。
マニラ名物『渋滞』 それも本当に動かない。そもそも車線が意味を成していない。
車線は3本、しかし車は4、5台??列になっていないのでもうぐちゃぐちゃ。
その上、信号がある交差点が少ないので、交差点ではいったもん勝ち。
渋滞で動かない時には物売りが車へとやってきて、バナナ(すごい量)やバッグ、財布、
100均で見かけるようなおもちゃ等々、とにかくひっきりなしにやってくる。
私はドン引きした。「こんなもん、誰が買うねん」
道端にはゴミが散らばっており、路上生活者もそこかしこに見受けられる。
少し歩けば裸足の幼子がお金をくれと集まり、物売りが物を買ってくれとやってくる。
本当にスムーズに歩くのが難しいくらいに・・・
そう、上を向けば高層ビルが立ち並ぶ大都会、しかし目線を下げれば
そこはトタン屋根と路上生活者。カオス状態。
「このアンバランスさはいったいなんなんや?」
「こりゃやっぱり治安は悪そうや。とゆうか、悪い!気をつけなあかん」
この国からの実習生を採用していいものなのかと不安になっていました。
ホテルの部屋から撮った景色

ホテルのエントランス前から撮った景色

日本語 勉強中✍

彼らに日本語を教える際に気がつきました。
日本語、むずかしい(笑)
日頃、考えずに使うので気にしたこともなかったのですが
彼らからの質問にうまく答えられない時があります。
日本人が答えられない言語、外国人には大変だろうな (●^∀^●)

勉強中(^-^)


勉強中??(*☉д☉)


勉強中???(-ω-*)

作業中 ①

暑い中、ボード面へのパテ処理です。
塗ってはペーパー、塗ってはペーパーの繰り返しですが、仕上がりに
直結する大事な作業なので、根気よく丁寧にがんばってください。୧(・⌔・)୨

細かいところに気がつかない

例えば掃除を指示する。テキパキ、さっさと掃除に取り掛かり
「終わりました!」と報告に来ます。
でも、よくありがちな入隅や隙間が全く掃除出来ていないパターン。
他にも、日本人特有の几帳面さなどは当然ながら持ち合わせていません。
気にならないから、気付けないのです。
なので、指示する際には「こうゆう隅もこうやって掃除するんやで」と
より細かい指示が必要です。
日本人の「それくらい言わんでもわかるやろ」は通用しないです。
外国人からすると、どうでも良さそうな事が気になる、気づく、
悪く言えば神経質なこだわり。そして、逆にそれに対応するためのこだわり。
これが日本人の気質であり
そして、このこだわりこそが Made in japan なのだと感じました。

「わかりました。」で、わかってない。

彼らに指示し「わかったか?」と尋ねると、ほとんど「わかりました。」と答える。
が、すぐに間違った事をしている時がある。要するにわかっていなかったのです。
新しく来た実習生はだいたいこのパターンなので
まずここでかみなりを落とされています。しかし、これを繰り返す。
「これ、出来るか?」も「はい。出来ます。」で、出来なかったりする。
そもそも、日本人が出来ると答える場合、自分が出来る自信がないと出来ると言わない。
彼らは1回やった事がある、もしくは、やった事がなくても多分出来るだろうで
出来ると答える。
最初はイライラしたものですが、今になってきてその理由がぼんやり見えてきた気がします。
フィリピンでの雇用は、ほとんどが半年程の契約です。しかも保障なんてなにもありません。
日本人は採用して、育てて企業の戦力にしていくとゆう長期的な計画の元、採用するという
考えが多いと思いますが
海外ではその人の能力に賃金を払う、という考えのような気がします。
なので「わかりません。」「できません。」では、そもそもまず雇用してもらえないのです。
私は今では、彼らの「出来ます。」「わかります。」はウソではなく、やる気の表れだと
受け取るようにしています。
ただし、後確認は必要ですが(笑)

フィリピン人はシャイ

私のフィリピン人に対するイメージは、
とにかく明るい、適当、女性は働き者で男は怠け者。そんな感じでした。
数年間、彼らと接するうちにフィリピン人に対するイメージも
随分変わってきた気がします。
彼らは実は結構シャイです。もちろん打ち解けてくると明るいし、ひょうきんなのですが
案外ピュアで恥ずかしがり屋が多い気がします。
もっともっと自己主張すると思っていましたが、そうでもなく素直に聞き入れています。
スタッフや先輩達との雑談で、Y談などをしていても、楽しそうで、恥ずかしそうで
本当に気持ちが純粋だと感じることがあります。
私はよく、彼らとスーパー銭湯に行くのですが、
年中熱いフィリピンでは、湯船に浸かる習慣は当然なくシャワーのみです。
先輩実習生は慣れたもので、遠慮なく真っ裸になりますが
来日後、初めて銭湯を経験する後輩実習生は100%タオルで隠し、身体を小さくします。
先輩達に言われタオルを取ると、両手で前を隠し小さくした身体を
さらに小さくしていきます。本当にくの字になり、小さく小さくなります。(笑)
よく考えると、大人数が裸になる場所なんて、世界中見渡しても
そうそうあるものではないですもんね。

なぜ実習生をフィリピン人にしたのか

外国人実習生制度で日本に来日しているのは、圧倒的にベトナム、中国籍だ。
私がフィリピンを選択した理由は一つだけ。彼らは英語が出来るから。
私は英語が全く出来ない。しかし『ワン、ツー、スリー、ウォーター』くらいは言える。
ベトナム、中国語だと『1.2.3』すらわからない。
日本国内で日本語以外を見かけるのは、やはり圧倒的に英語だと思ったからだ。
彼らは来日した後、3年間暮らすことになる。
例えば道路の道案内看板、駅名、電化製品の説明書、ほとんどに英語で併記されている。
外国人が生活する上でも、私たちが彼らに説明するのにも、
これはかなり大きな助けだと思います。
我々の仕事は危険を伴う作業なので、コミュニケーションは絶対に必要です。
万が一の時「止まれ‼」の代わりに考えずに出る言葉は「ストップ‼」だと思いました。
私はフィリピンの事も、他の国の事も、ほとんど何も知らない状態で、
ただ、英語が出来るという理由でフィリピン実習生に決めました。